「eSIMを入れれば、海外でも今の電話番号がそのまま使えるの?」——これは、はじめてeSIMを使う方からとてもよくいただく質問です。結論からお伝えすると、海外旅行や留学などで使う多くのeSIM(データ専用eSIM)には電話番号が付かないため、音声通話やSMSは基本的に利用できません。一方で、LINEやWhatsAppなどデータ通信で動くアプリの通話・メッセージは使える場合があります。この記事では、混同しやすい「通話」「SMS」「SMS認証」の違いを整理し、電話番号が必要なときの補い方まで、はじめての方にも分かるようにまとめます。
- データ専用eSIMは電話番号が付かず通話・SMSは基本不可
- ただしLINEやWhatsApp等のアプリ通話・通話はデータ通信で利用可
- SMS認証はデータ専用eSIMだと受信できないことが多く要注意
- 番号が必要なら日本SIM併用・VoIP・認証アプリへの切替で補う
- VoIP番号は銀行等の本人確認に使えない場合がある
まずは「自分は電話番号そのものが必要なのか、それともデータ通信さえあれば足りるのか」を整理しておくと、渡航前の準備がぐっと楽になります。
データ専用eSIMとは
データ専用eSIMとは、その名のとおりインターネット通信(データ通信)のみを提供するeSIMです。スマホに新しい回線を追加して、地図・検索・SNS・動画・メッセージアプリなどを使うためのものと考えると分かりやすいでしょう。
このタイプのeSIMには電話番号が割り当てられません。そのため、電話アプリからの音声通話(いわゆる「090/080」などの番号での通話)や、標準のメッセージ(SMS)の送受信は基本的にできません。一方で、データ通信が使えれば動くサービス——LINE、WhatsApp、Instagramのメッセージ、メール、ビデオ通話アプリなど——は問題なく利用できます。海外旅行や短期滞在では「データ通信さえあれば困らない」という方が多く、その用途にデータ専用eSIMは向いています。
なお、Bloomy eSIMで提供しているプランも基本的にデータ通信専用です。電話番号・SMS・音声通話は基本的に含まれませんが、データ通信で動くアプリは利用できます。
「通話」「SMS」「SMS認証」はそれぞれ別物
混乱しやすいのは、「通話」「SMS」「SMS認証」をひとまとめに考えてしまうことです。実際にはそれぞれ仕組みが異なります。
音声通話
電話アプリから番号にかける通常の音声通話は、電話番号が割り当てられた回線が必要です。データ専用eSIMには番号がないため利用できません。ただし、LINE通話・WhatsApp通話・FaceTimeオーディオなど「アプリ内の通話」は、相手も同じアプリを使っていればデータ通信で利用できる場合があります。
SMS(ショートメッセージ)
電話番号宛に短い文章を送る標準のSMSも、電話番号がある回線が前提です。データ専用eSIMでは送受信できないのが一般的です。日常的な連絡はメッセージアプリで代替できることが多いですが、「番号宛のSMS」が必要な場面では注意が必要です。
SMS認証(二段階認証)
意外と見落としがちなのがSMS認証です。銀行・SNS・各種Webサービスのログイン時に「電話番号宛に届く確認コード」を入力する場面がありますが、これは電話番号回線にSMSが届く仕組みです。データ専用eSIMだけでは、このコードを受け取れないことがあります。渡航中に重要なサービスへログインする予定がある方は、後述の対策を事前に整えておくと安心です。
機能ごとの利用可否と補い方
| 機能 | データ専用eSIM | 補う方法 |
|---|---|---|
| データ通信(ネット・アプリ) | 利用可 | — |
| アプリ通話(LINE/WhatsApp等) | データ通信があれば利用可の場合あり | — |
| 音声通話(番号での通話) | 基本不可 | 電話番号アプリ(VoIP)/デュアルSIM |
| SMS(番号宛メッセージ) | 基本不可 | 日本のSIM併用/メッセージアプリ |
| SMS認証 | 受信不可のことが多い | 日本のSIM併用/メール認証・認証アプリ |
※サービスや端末、提供元の仕様によって挙動は異なります。重要な認証を伴う利用がある場合は、渡航前にご自身の環境でご確認ください。
電話番号が必要なときの選び方
「電話番号やSMSも必要かもしれない」という方は、データ専用eSIMだけに頼らず、次のいずれかをあわせて準備しておくと安心です。
1. 日本のSIMを併用する(デュアルSIM)
多くの最近のスマホは、物理SIM+eSIM、またはeSIM+eSIMの「デュアルSIM」に対応しています。日本の回線を残したまま、海外用のデータ専用eSIMを追加する形です。これなら、データ通信は海外用eSIM、SMS認証や番号での着信は日本の回線、という使い分けができます。ただし、海外での日本回線のSMS受信やローミング可否・料金は契約により異なるため、出発前にご自身の通信会社の案内を確認してください。
2. 電話番号アプリ(VoIP)を使う
アプリ上で電話番号を取得できるVoIPサービスを使う方法もあります。データ通信があれば通話やSMSのやり取りができる場合があります。ただし、VoIP番号は銀行や一部のサービスのSMS認証では受け付けられないことがあるため、重要な認証用途には頼りすぎないほうが安全です。
3. メール認証・認証アプリに切り替えておく
渡航前に、利用予定のサービスの二段階認証を「SMS」から「認証アプリ(ワンタイムコード)」や「メール認証」に変更できる場合は、切り替えておくと現地でのログインがスムーズです。海外でSMSが受け取りにくい状況に備える、根本的な対策になります。
電話番号アプリ・現地SIM・日本番号維持の違い(早見表)
「電話番号が必要」と一口に言っても、最適な手段は目的によって変わります。データ専用eSIMと組み合わせる代表的な選択肢を整理します。
| 種類 | 主な用途 | 電話番号 | SMS認証 |
|---|---|---|---|
| データ専用eSIM(Bloomy) | ネット通信(地図・SNS・インターネット通話) | なし | 不可 |
| 電話番号アプリ(VoIP・050等) | サブ番号・通話・一部SMS | あり | 使えない場合あり |
| 現地SIM/電話番号付きeSIM | 現地での通話・SMS・現地番号の登録 | あり | 使える場合が多い |
| 日本の携帯番号の維持 | 日本のサービスのSMS認証・着信 | あり | 使える場合が多い |
※「SMSを受け取れる番号」と「SMS認証に使える番号」は同じではありません。電話番号アプリや050番号で取得できる番号(VoIP番号)は、銀行・政府系サービス・LINE・Google・Apple IDなどの本人確認に使えない場合があります。重要な認証には携帯キャリアの番号が必要になることがあります。LINE通話・WhatsApp通話・Instagram通話などのインターネット通話は、データ通信があれば番号なしでも利用できる場合があります。
使い方・設定の基本的な流れ
データ専用eSIMは、一般的に次の流れで使います。プランによって有効化のタイミングなどが異なるため、購入時の案内もあわせて確認してください。
- 出発前にインストール:Wi-Fi環境のある日本でeSIMを端末に追加しておくと安心です。
- 回線の設定:データ通信に使う回線として海外用eSIMを選び、必要に応じてデータローミングのオン/オフを設定します。
- 現地到着後に利用開始:多くのプランは現地でデータ通信を有効化して使い始めます。有効化のタイミングはプランによって異なります。
具体的な手順は端末や提供元によって異なるため、詳しくはeSIMの使い方もあわせてご覧ください。
つながらない・SMSが届かないときの確認ポイント
- データ通信に使う回線として、海外用eSIMが選ばれているか確認する。
- データローミングの設定がオンになっているか確認する(プランの案内に従ってください)。
- SMS認証が届かない場合は、そもそもデータ専用eSIMでは受信できない点を踏まえ、日本のSIM併用や認証アプリへの切り替えを検討する。
- 通信品質は現地ネットワークの状況・エリア・混雑・端末により変動します。一時的につながりにくい場合は時間や場所を変えて再確認する。
注意点(正直にお伝えしたいこと)
- Bloomy eSIMはデータ通信専用eSIMです。電話番号・SMS・音声通話は基本的に含まれません(データ通信で動くアプリは利用できます)。
- 電話番号アプリ(VoIP)は、銀行や一部サービスのSMS認証で使えない場合があります。重要な認証には日本のSIM併用や認証アプリが安心です。
- 通信品質や各サービスの仕様は、現地ネットワーク状況・端末・提供元により変動・変更される場合があります。プラン内容も変更される場合があるため、購入前に最新の表示をご確認ください。
Bloomy eSIMでできること
「データ通信さえあれば足りる」という方は、渡航先・データ容量・利用日数に合わせてプランを選べます。電話番号やSMSが必要かどうかを先に整理しておくと、自分に合った準備がしやすくなります。渡航先のeSIMを確認したい方は、eSIM比較ページから国名・データ容量・利用日数に合わせてプランを探せます。
関連リンク
まとめ
データ専用eSIMは、海外でのインターネット利用を手軽に整えられる便利な手段ですが、「電話番号」「SMS」「SMS認証」とは別物です。データ通信で困ることは少なくても、番号での通話やSMS認証が必要な場面は意外とあります。まずは自分の用途を整理し、必要なら日本のSIM併用や認証アプリへの切り替えを渡航前に準備しておきましょう。準備の全体像は渡航前チェックリスト|データ通信(eSIM)と電話番号の準備が参考になります。

