最終更新日:2026年8月23日
渡航先用のeSIMをきちんと入れて出発したのに、帰国後の請求を見て「あれ?」と感じた、という声は少なくありません。原因として多いのは、eSIMそのものではなく、普段使っている日本の回線(主回線)が海外でも動き続けていることです。結論として、eSIMを追加したら「主回線のデータローミングをオフ」「モバイルデータ通信で使う回線をeSIM側に指定」「回線の自動切り替えをオフ」の3点を出発前に確認しておくと、想定外の通信を防ぎやすくなります。この記事では、デュアルSIM端末でつまずきやすい設定を、iPhone・Androidそれぞれの流れにそって整理します。
- eSIMを入れても主回線は生きている
- 主回線のデータローミングは個別にオフ
- 通信に使う回線はeSIM側に指定する
- 自動切り替えオフで不要な通信を防ぐ
- データ専用でもアプリ通話は使える
なぜ「eSIMを入れたのに」主回線で通信が発生するのか
結論から言うと、eSIMを追加しても日本の主回線は消えず、端末の中で「もう1つの回線」として動き続けるためです。
デュアルSIM対応の端末では、物理SIM(またはもとから入っているeSIM)と、新しく追加した渡航先用eSIMが同時に有効な状態になります。渡航先用eSIMでインターネットを使っていても、主回線が有効なままだと、主回線側も現地の通信会社の電波をつかみます。このとき設定によっては、主回線での国際ローミング通信が発生することがあります。
もう1つ見落としやすいのが、通話やSMSの待ち受けです。主回線が有効なままだと、電話番号への着信やSMSは主回線側で受ける状態が続きます。着信時の料金や転送の扱いは契約プランによって異なるため、ご利用中の通信会社の最新の案内を確認しておくと安心です。
海外で通信料が高くなる仕組みそのものを先に知っておきたい方は、海外でスマホをそのまま使うと高額請求?回避する設定と通信手段もあわせて確認しておくと、この記事の設定の意味がつかみやすくなります。
出発前に見直したい3つの設定
先に要点をまとめると、確認したいのは次の3つです。どれも数分で終わります。
| 確認する設定 | 何のための設定か | 設定の向き |
|---|---|---|
| 主回線のデータローミング | 主回線が海外で勝手にデータ通信するのを防ぐ | オフ |
| モバイルデータ通信に使う回線 | 通信を渡航先用eSIM側で行う | eSIMを指定 |
| 回線の自動切り替え | 電波状況によって主回線に戻るのを防ぐ | オフ |
ポイントは、データローミングの設定は「端末全体」ではなく「回線ごと」に持っていることです。主回線をオフにしても、渡航先用eSIM側の設定は別に残ります。
iPhoneの場合
「設定」→「モバイル通信」を開くと、契約中の回線が一覧で表示されます。ここで日本の主回線を選び、「データローミング」をオフにします。次に一覧の画面に戻り、「モバイルデータ通信」で使う回線として渡航先用eSIMを選び、同じ画面にある「モバイルデータ通信の切替を許可」をオフにしておきます。
Androidの場合
「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」(機種により「モバイルネットワーク」など)から回線を選び、主回線の「ローミング」をオフにします。あわせて、モバイルデータに使う回線を渡航先用eSIMに切り替えます。項目名や並び順はメーカー・OSのバージョンによって異なるため、見当たらない場合は設定画面の検索窓で「ローミング」と入力すると見つけやすくなります。
主回線はオフにする一方で、渡航先用eSIM側はデータローミングをオンにする必要がある場合があります。海外用eSIMは現地の通信会社にローミング接続する形をとることがあるためです。どちらにすべきかは購入したプランの案内に記載されているので、そちらに従ってください。
機内モードだけでは足りない場面がある
結論として、機内モードは「一時的にすべて止める」には分かりやすい方法ですが、旅行中ずっと使う運用には向きません。
機内モードにすると通信は一括で止まりますが、渡航先用eSIMでインターネットを使いたいときには解除する必要があります。そして解除した瞬間、主回線も一緒に復帰します。機内モードのままWi-Fiだけをオンにする使い方もありますが、結局は回線ごとの設定を整えておかないと、モバイル通信を使いたいタイミングで同じ不安が戻ってきます。到着直後の慌ただしい時間に設定を触らずに済むよう、出発前に済ませておくのが安心です。
主回線を止めると「届かなくなるもの」を先に把握する
設定を変える前に、何が受け取れて何が受け取れなくなるかを整理しておくと、迷いにくくなります。
| やり方 | データ通信 | 電話番号への着信・SMS |
|---|---|---|
| 主回線のデータローミングだけオフ | 主回線では行われない想定 | 待ち受けは続く(料金の扱いは契約による) |
| 主回線の回線そのものをオフ | 行われない | 受け取れなくなる |
| 渡航先用eSIM(データ専用) | プランの容量内で利用できる | 電話番号での発着信とSMSは対象外 |
Bloomy eSIMをはじめ、海外用eSIMの多くはデータ通信専用です。データ専用というと通話が一切できないように聞こえますが、LINE・WhatsApp・Messenger・FaceTimeなどのアプリ通話(データ通信を使う通話)は通常どおり使えます。使えないのは、電話番号での発着信(音声通話)とSMSだけです。家族や友人との連絡がアプリ中心の方であれば、実際の使い勝手は普段とほとんど変わりません。
一方で、銀行やサービスのSMS認証を海外で受け取る必要がある方は注意が必要です。海外でSMSを受信できるかどうか、その際の料金がどうなるかは、契約内容や渡航先によって異なります。出発前に各社の公式案内で確認し、必要であれば主回線を有効なまま残す、番号が使える手段を別に用意するなど、事前に方針を決めておくと安心です。電話番号やSMSまわりの考え方は電話番号・SMSに関する記事でも扱っています。
この見直しが必要な人・あまり気にしなくてよい人
結論として、日本の回線を契約したまま渡航する方は、一度は設定画面を開いておくことをおすすめします。
見直しておきたい人
- デュアルSIM対応の端末で、日本の回線を契約したまま渡航する方
- 家族や子どもの端末もまとめて準備する方(設定は端末ごとに必要です)
- 留学・赴任などで滞在が長く、通信量が積み上がりやすい方
- 普段設定画面をあまり触らず、初期状態のまま使っている方
あまり気にしなくてよい人
- 日本のSIMを抜いた端末や、渡航用に用意した端末だけを持っていく方
- 渡航中は主回線を休止・解約している方
ただし、契約状況や端末の設定は人によって異なります。当てはまると思う場合でも、出発前に一度だけ設定画面を開いて現状を目で確かめておくと、余計な心配を持ち込まずに済みます。
現地でつながらないときの見直す順番
設定を細かく変えたあとは、うまくつながらないと感じたときに「どこを戻せばいいか」が分からなくなりがちです。次の順で確認すると切り分けやすくなります。
- 機内モードを一度オンにして、数秒後にオフにする
- 渡航先用eSIMの回線が「オン」になっているか確認する
- モバイルデータ通信に使う回線が、渡航先用eSIMになっているか確認する
- 渡航先用eSIM側のデータローミングが、プランの案内どおりの設定になっているか確認する
- 端末を再起動する
- それでも改善しない場合は、ネットワークの手動選択やAPNの設定を確認する
手順ごとの詳しい操作はつながらないときの対処ページにまとめています。多くの場合は1〜3のどこかで解決しますが、焦って複数の設定を同時に変えると原因が分かりにくくなるため、1つずつ試すのがコツです。
Bloomy eSIMを使うときの流れ
Bloomy eSIMでは、購入後に届く設定リンクを1タップし、画面の案内にそって回線を追加します。現地に着いたら、追加した回線をオンにして通信を始める流れです。追加した時点では主回線の設定は変わらないため、この記事で紹介した3つの確認は、出発前のうちに済ませておくと安心です。
設定の手順を先に見ておきたい方は設定ガイドを、購入前の疑問はよくある質問で確認できます。
渡航先が決まっている方は、eSIM比較ページから国・地域、データ容量、利用日数に合わせてプランを探せます。料金やプラン内容は変更される場合があるため、購入前に最新の表示をご確認ください。
まとめ:出発前の数分で、帰国後の不安を減らす
渡航先用のeSIMを入れても、日本の主回線は端末の中で動き続けます。だからこそ、「主回線のデータローミングをオフ」「通信に使う回線をeSIMに指定」「自動切り替えをオフ」の3点を、出発前に一度確認しておくことが大切です。あわせて、主回線を止めると電話番号への着信やSMSの扱いが変わることも把握しておくと、渡航中に慌てずに済みます。
次の行動としては、まずお手持ちの端末で設定画面を開き、回線が何本有効になっているかを見てみてください。そのうえで、渡航先に合うプランを比較ページで確認しておくと、準備が一度で整います。
本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。端末の設定項目名はOSのバージョンや機種によって異なる場合があり、通信料金・ローミングの条件・SMSの取り扱いはご契約中の通信会社によって異なります。最新の内容は各社およびBloomy eSIMの公式ページでご確認ください。

